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September 24 村上 春樹『ランゲルハンス島の午後』こちらも安西水丸さんのカラーイラスト入り。このシリーズにとりつかれてしまったように読んでしまった。あまりにもおかしくてぷっと吹き出してしまう内容なので、電車の中などでは読まない方が賢明だと思う。私のお気に入りは、『ONE STEP DOWN』、『UFOについての省察』、『猫の謎』である。 新潮文庫 ISBN4-10-100138-3 村上 春樹『村上朝日堂はいかにして鍛えられたか』週間朝日に掲載された村上さんのエッセイ。前回の掲載から、実に十年以上もブランクがあったということだ。二十一年も生きた長寿猫ミューズの話や、部落差別の話など、私はこの本がこれまでの村上朝日堂シリーズの中で最も衝撃的な内容を含んでいると思う。巻末の「苦情の手紙」の文章のすばらしさには、とにかくうなってしまった。 新潮文庫 ISBN4-10-100147-2 村上 春樹『村上朝日堂 はいほー!』「ハイファッション」という雑誌に掲載されたエッセイをまとめたもの。これまでの村上朝日堂シリーズよりも、はっきりと村上さんの好き嫌いが表現されている作品だと思う。肩こりを体験したことがないというのは実にうらやましい。 新潮文庫 ISBN4-10-100140-5 村上 春樹『村上朝日堂の逆襲』『週刊朝日』に掲載されていた、村上さんのエッセイがまとめられたもの。安西水丸さんの挿絵と、村上さんの欲のない文章が妙にフィットしている。 新潮文庫 ISBN4-10-100136-7 村上 春樹『村上朝日堂』「日刊アルバイトニュース」(現在のanの前身)の連載のために書かれたコラム集。イラストは安西水丸さん。村上さんの文章はどこか控えめで、トボケていておかしい。クセになりそうな予感・・・。 新潮文庫 ISBN4-10-100132-4 村上 春樹『日出る国の工場』村上さんと安西水丸さんが「京都科学標本」、「小岩井農場」、「コムデ・ギャルソン」、「アデランス」などの工場を見学した様子をユーモアたっぷりに紹介した作品。この中に結婚式場である「松戸・玉姫殿」が入っているのは何ともおかしい。結婚式場を、カップルを送り出す工場としてとらえているのだ。現在の結婚式のあり方に疑問を抱いている私は、大きな共感を覚えた。 新潮文庫 ISBN4-10-100137-5 村上 春樹『辺境・近境』メキシコ、アメリカ、香川、ノモンハン、神戸、からす島を訪れたときのことを記した紀行文。香川へは讃岐うどんを食べるために訪れたそうだ。今度実家に帰ったときは、必ず村上さんが訪れたというお店を探し出して出かけて行くつもりだ。また、この本には村上さんにゆかりのある西宮や芦屋、神戸のことも書かれてある。特に西宮あたりの話は、私が今住んでいる場所と非常に近いので、とても不思議な気がする。私が時々足を運んでいる図書館に、かつて村上さんも通っていたことがあるというのは、本当に感激である。 新潮文庫 ISBN4-10-100148-0 September 23 村上 春樹『やがて哀しき外国語』『本』という雑誌に掲載されていた村上春樹さんのプリンストン時代のエッセイ集。アメリカと日本の違いについても数多く述べられている。これを読むと、アメリカという国がいかに自由な雰囲気にあふれているかがわかるのだが、中でも村上さんの生活していたプリンストンは静かなところで、集中して小説を書くにはもってこいの環境だったということだ。こうして他の国と比較されてしまうと、やはり日本は物価が高くし、保守的で頭の固い人間が集まっている国なのだなあと実感してしまう。 講談社文庫 ISBN4-06-263437-6 村上 春樹『羊男のクリスマス』過去の村上作品に登場した人たちが勢揃いする、佐々木マキさんとのカラー絵本。 講談社文庫 ISBN4-06-184576-4 村上 春樹『回転木馬のデッド・ヒート』村上春樹さんが人から聞いたいろいろな話をまとめたノンフィクション作品。全部で八つの話が収められている。個人的に印象に残ったのは、「今は亡き王女のため」と「雨やどり」。 講談社文庫 ISBN4-06-184319-2 村上 春樹『蛍・納屋を焼く・その他の短編』これまで私が読んだ村上作品とは一風変わった作品が多かった。「納屋を焼く」、「踊る小人」は、かなりの割合でミステリーの要素を含んでいると思う。「蛍」は、もともと短編として書かれたものだが、後に「ノルウェイの森」の中に吸収された作品らしい。 新潮文庫 ISBN4-10-100133-2 村上 春樹『夢で会いましょう』村上春樹さんが糸井重里さんと共同で仕上げた作品。カタカナの単語をテーマに、それぞれがその単語に関連する短編を掲載している。小説家の書く文章と、コピーライターの書く文章はまったく異なっていて、最初の一文を読んだだけでどちらの作品がわかってしまうところが面白かった。 講談社文庫 ISBN4-06-183685-4 村上 春樹『カンガルー日和』トレフルという雑誌に連載された18編の短編を一冊の本にまとめたもの。「とんがり焼の盛衰」や「図書館奇譚」など、私がこれまでに読んだ村上作品とは多少赴きの異なる作品も収められていた。また、村上作品のキーワードとも言える「あしか」や「羊男」、「鏡」、「ビール」なども登場している。 講談社文庫 ISBN4-06-183858-X 村上 春樹『象工場のハッピーエンド』安西水丸さんがイラストを手がけた絵本・超短編集。これまでは村上さんの文章に安西さんが挿絵を入れるという形式だったが、今回は文章と挿絵がまったく独立した形で仕上がっている。それでも何となく調和しているように思えて不思議である。 新潮文庫 ISBN4-10-100131-6 村上 春樹『村上朝日堂短編小説 夜のくもざる』思わずぷっと吹き出してしまうような短編小説集。もともとは広告用に書かれたものらしい。安西水丸さんのカラーイラストが村上さんの文章にマッチしていてとても良い。お気に入りの作品は、『鉛筆削り』、『タイムマシーン』。 新潮文庫 ISBN4-10-100144-8 村上 春樹『中国行きのスロウ・ボート』七つの短編集が収められた、村上春樹さん最初の短編集。この頃の村上は、なかなか難しい言葉も多用していたようで、結構読み応えがある作品が多いのが特徴である。 中公文庫 ISBN4-12-2012880 村上 春樹『レキシントンの幽霊』この本納められている七編は、ホラーと言えなくもない短編である。タイトル作品の「レキシントンの幽霊」、洋服好きの奥さんを持った「トニー滝谷」も良かったが、「七番目の男」が最も心に響いた。村上さんが、作品を通して死というものにこだわり続けていることを強く感じた作品群だった。 文藝春秋 ISBN4-16-316630-0 村上 春樹『パン屋再襲撃』「渡辺昇」という名前の男性があちこちに登場する短編集。(このページをご覧になった方からの情報だと、「渡辺昇」というのは、安西水丸さんの本名だとか。)全部で六編の作品が収められている。「ねじまき鳥と火曜日の女たち」は、のちに長編小説「ねじまき鳥クロニクル」の冒頭部分に再利用されたようだ。「ねじまき鳥クロニクル」の中では「ワタヤ・ノボル」という名前で登場した猫と主人公の義兄が、この短編では「ワタナベ・ノボル」という名前で登場しているのも興味深い。 文春文庫 ISBN4-16-750201-1 村上 春樹『TVピープル』六編の作品が収められている短編集。村上さん特有の「余韻を残しながら終わる」手法がふんだんに使われている。「我らの時代のフォークロア --高度資本主義前史」が最も気に入った。 文春文庫 ISBN4-16-750202-X 村上 春樹『神の子どもたちはみな踊る』1995年に神戸起こった震災のことが、物語のどこかしらに含まれている短編集。「地震のあとで」というタイトルで、『新潮』に連載小説として掲載されていた作品に書き下ろし一篇を加えたもの。震災にゆかりのある作品を書くことで、村上さんの中で震災に対するけじめのようなものをつけておきたかったのではないかと思った。 新潮社 ISBN4-10-353411-7 |
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