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    November 27

    アルベルト・モラヴィア『倦怠』

    どんなに夢中になるものがあったとしても、突然、その対象と切り離されて、自分とは無関係な感覚に陥ってしまうという悩みを抱えていたお金持ちのご子息ディーノが、チェチリアというひどく年下の女性と付き合い、その関係性を通して、倦怠から次第に遠ざかって行く様子がありありと描かれている。

    一言で言って、大変素晴らしい小説である。この作品の中で扱われているテーマは、「所有」。最後にディーノはようやく「所有欲」から解放されて、本当の愛を知ったと思うようになる。ここまで詳細に、人の心の中を描写することのできる人は、安部公房氏くらいだと思っていたが、イタリアにもいたのだ。(笑)珍しく、時間を空けることなく、ほとんど一気に読めた作品。

    これまで、外国文学は、日本語訳の当たり外れがあるので、あまり読んでいなかったのだが、これを機会に、モラヴィアの作品をいくつか読んでみたいと思う。

    この本のもう少し詳しい感想を、以下の「ガンまる日記」に書いた。

    http://marumi.tea-nifty.com/gammaru/2004/11/post_24.html